「西の魔女が死んだ」は私が高校生の時に、出会ってよかったと心から思えた本です。
この本が私にささった理由をお話します。この本に出てくる主人公のまいは中学生になったばかりなのですが、最初の友達作りで失敗してしまい、クラスで孤立してしまいます。学校に行けなくなり、心の傷を癒すために、自然に囲まれた家に住むおばあちゃんの所へ療養に行きます。当時私自身は高校生で、学校には行っていましたが友人関係に悩み、自分はこの場所で独りなんだと思っていました。そんな時にまいのことを知り、同じような思いを抱えている子がここにいると思い、その時独りではないと思えたのです。まいは、おばあちゃんの家で丁寧な規則正しい生活を送りながら、乱れることもありますが心がどんどん安定していきます。おばあちゃんの言葉で、印象に残った個所を引用します。
その時々で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中には咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、誰がシロクマを責めますか
その言葉から私自身も何かでうまくいかなくなったとしても、他の場所で、他の頑張り方をするのもアリなんだなと思えました。人生に1つ選択肢を与えられた気持ちになりました。お話の中で派手な出来事が起こるわけではありませんが、まいがおばあちゃんからもらう力強い言葉や、自然の中で暮らす厳しさや優しさがリアルに感じられます。誰のことも肯定してくれるような優しい作品です。
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