はじめに
大人になってから新たなことを始めるのは難しいですよね。お仕事や家庭のことで手一杯で、自分の勉強時間を確保するのは大変だと思います。でもこのページを開いてくれたあなたは、まだ英語を諦めていないのですよね。
この記事では、忙しい大人でも、無理なく英語を続けるための方法をお話していきます。
はじめに、英語を勉強し直すなら英語検定2級合格を目指すべきだと思っています。
試験に向けての勉強は、やる気を保ちやすいですし、試験のために勉強をこなしている中で英語4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)の力が付きやすいからです。
私たちはどうしても自分の好きな勉強に偏ってしまいがちですが、英検ならまんべんなく力をつけることができます。
また、どうして2級なのかというと、せっかく勉強を始めるなら簡単すぎず難しすぎないこの段階がちょうどいいと思いました。
2級から挑戦してみようと思った方は最後まで読んでみてくださいね。
まずはこのブログを読んで、モチベーションを高めてみるところから始めていきましょう。
大人が英語学習を始めるメリット
1.考え方が変わる
英語は当たり前ですが日本語と全く異なる言語です。例えば英単語の勉強をしていると、日本語にはないニュアンスの単語に出会うことがあります。
例えばidentity という考え方は、日本語には元々なかった概念で、自己認識や自分らしさを表す西洋由来の言葉です。英語を勉強しているとこのように、もともと持っていなかった考え方や概念に出会うことができます。
色々な言語が自分の中に増えていくことで、自分の考えをまとめやすくなったり、柔軟になることができます。
2.脳が変わる
私が大学時代、クラスメートに50代の女性がいました。私は自分よりうんと年上の人が同じ空間で同じように勉強していることが新鮮で尊敬もしていて、よく話かけていました。
彼女は、息子さんが就職して金銭的にも時間的にも余裕ができたから、興味があった英語を大学でもう一度学び直したいという思いがありました。彼女は最初、「英単語が覚えられない」と言って本当に大変そうに嘆いていました。何度同じ単語を見ても何日かするとすぐ忘れているし、文法も頭に入ってきにくいと言い、授業でつらそうだなと私自身も近くで感じました。
でも半年もたつと、「覚えやすくなった」と嬉しそうにお話してくれたことを覚えています。英語の力も上がって、生き生きと大学の勉強に取り組んでいました。
年をとってから英語学習をすることは全然不利ではないのです。英語を始めた最初はうまくいかなくて落ち込んでしまうかもしれませんが、続けていくと、覚えたり、それをアウトプットしていくことに慣れていくことができます。
必要な教材
必要な教材は以下の3つです。たくさんの教材を買って中途半端になってしまうより、まずはこの3つを徹底的に使い倒すという気持ちで頑張っていきましょう。
英検2級出る順パス単
英検2級過去6回問題集
英語耳
英文法
勉強法

📘 英検2級 一次試験の概要(2025年~)
すぐに勉強を始めたくなりますが、一番大事なことは試験について知ることです。まずは試験の流れを知ることが大事です。
- 試験時間:80分(リーディング+ライティング+リスニング)
- 構成:
- リーディング(Reading):32問
- ライティング(Writing):2題
- リスニング(Listening):約25分、30問
🧠 リーディング セクション(概要)
1. 語彙・文法・語法(空所補充)
- 問題数:22問
- 形式:短文や対話文の空所を4択で補う
- ねらい:語彙力・文法力・コロケーション・文脈理解力
- 対策:文脈内での語の意味や使い方を理解する
ここで問われるのは語彙力をそれだけ鍛えたかです。単語をたくさん覚えてきた人なら楽に解けますが、単語がそんなに得意でない人は難しく感じるかもしれません。でも単語帳を正しく使って効率的に覚えていけば大丈夫です。お勧めの単語帳は、英検2級出る順パス単です。これを正しい方法で使えば、誰でも9割以上を1か月で覚えられると思います。9割覚えられたら、ここのセクションはもう大丈夫です。
2. 長文語句空所補充
- 問題数:6問
- 形式:2つの短め長文の空所補充
- ねらい:段落内外の文脈把握、適切な語の選択
- 対策:段落の役割・話題の流れを意識して選ぶ
ここのパートは空欄の前後の文を読めば正解が分かることが多いです。文章の流れを理解することが重要な問題です。
まずは( )の前の一文を読んでみましょう。その後に( )の後の一文を見ます。
展開がどうなっているかを読み取れたら、勝ちです!
それでも難しかった時は、1文ずつさかのぼったりして、読む範囲を広げていきましょう。
あまりしてほしくないことは、最初からきっちり全て読んでいくことです。丁寧に読めば、ミスも少なくなるし正確なのですが、英検が時間が限られています。他に時間を割くべきところのために、さっと解く訓練を積んでおきましょう。
3. 長文読解(内容一致・主旨把握)
- 問題数:10問
- 形式:論説文・エッセイなどの長文読解
- 設問タイプ:
- 主旨把握
- 具体情報確認
- 推論・含意
- 語句の指示内容(this/it/theyなど)
- 対策:段落ごとの要旨と転換表現をチェック、設問順に該当箇所をマーキング
英文を読み、後の質問に4つの選択肢から選んで解くという問題です。この問題は英文を理解していないと難しいので、最初から読んでいくことをお勧めします。
段落ごとに、1つの設問が設置されていることが多いです。英語の1段落を読み1つの設問に答え、また2段落目を読み、設問に答えるといった感じで順番に交互に進めていくと忘れないので楽に選べるかと思います。
このパートは背景知識がある場合とない場合では全然違うと思います。大人の方は普段から新聞を読んだりニュースを見たりということに苦痛を感じない人が多いのではないかと思います。
それを強みにして、英検の勉強中は新聞などを読み、背景知識を入れておくようにしましょう。
もし自分が得意な分野や、それに近いものにあったったら勝ったも同然です!
もちろん詳しくない文章でも日頃から英単語やフレーズを鍛えていれば満点をとることもできるので頑張っていきましょう。
📝 ライティング セクション
英作文(意見論述)
- 字数:120~150語
- 形式:与えられたトピックに沿った自分の意見を書く
- ポイント:
- 導入で立場を明確に
- 本文で理由や具体例
- 結論で再確認
自分の考えを英語で書くパートですが、ここは文章を書く時の型をしっかり頭に入れておくことが大事です。
過去問の模範解答を見てみると、①自分の主張、②サポート1 ③サポート2、④結論 という流れで書かれていることが分かると思います。トピックを見たとき、自分の主張を決めたらこの主張がぱっと頭に浮かべられるようになるまで、日本語からでもいいので訓練をしましょう。模範解答を一通り読んでみて、展開の仕方を知りましょう。その中で、自分が使いやすいフレーズや代用しやすい言い回しなどを発見すると思います。それらを集めて、自然な流れで文章が組み立てられるように練習していきましょう。
英文要約
- 字数:80~100語
- 形式:与えられた文章の要点をまとめる
- ポイント:
- 重要情報を抽出
- 論理的に簡潔にまとめる
🎧 リスニング セクション(Listening)
- 問題数:30問
- 試験時間:約25分
- 形式:
- 会話文の応答文選択(短めの会話+質問、4択)
- 例:日常生活のやり取り、短い指示や依頼の理解
- 文の内容一致選択(ナレーションや説明文+質問、4択)
- 例:学校・社会・ニュース形式の短文
- 会話や説明文の内容理解
- 会話や短い説明を聞き、内容・主旨・詳細を問う問題
- 会話文の応答文選択(短めの会話+質問、4択)
- ポイント:
- 事前に問題文を読める場合は、設問を先読みして聞く
- 会話の流れやトーン・強調語に注目
- 選択肢は先入観で判断せず、聞こえた内容に忠実に
- 対策:
- 短い英会話やニュースを聞き、要点把握・細部把握・推論の練習
- 聞き取った内容をメモして整理する訓練
リスニングは日本人の多くが難しさを感じてしまうパートだと思います。私が働いている高校でも、リスニングが苦手と訴える子は多いです。
私自身も苦手意識を感じているところでもあります。書籍などを読んで、自分に何が足りないのか調べていくと、英語の発音ができないから聞き取れないのではと気づくことができました。
そして発音の練習を始めました。ただ闇雲に音読をしたり聞き流しをしているだけでは正しい発音がさっぱり身についていなかったのです。そして、英語耳という本で練習を重ねていきました。自分が正しく言えなかった発音を毎日練習していくと、聞き取りやすくなったと実感できる瞬間に出会えました。
授業でも取り入れて、リスニングで苦労しない子を育てていきたいです
⏱️ 時間配分の目安(2級)
セクション | 時間 |
---|---|
リーディング | 50分 |
ライティング | 30分 |
リスニング | 25分(別枠で) |
※リスニングは解答時間も含まれるため、文章読解やライティングと並行してバランスよく練習するのがポイントです
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