教師に向いていないと思ったときに、考えてほしいこと

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第1章 教師に向いていないと感じる瞬間

私は教員をしていますが、生徒指導が苦手です。

生徒から嫌われたくない、好かれたいという理由で叱らないのは違うと思っているので、注意をしたり、ダメなことはダメだと伝えたりするようにしています。

でも、きつくは叱れません。私が怒っても、あまり迫力が出ないのです。

周りの先生が毅然とした態度で生徒を指導している姿を見ると、自分にはあんなふうにはできないな、と感じることがあります。

もちろん、教師に必要なのは、ただ怖い先生になることではありません。

それでも、生徒を指導する力は、学校で働くうえで欠かせないものだと思います。

だからこそ、自分の苦手な部分を意識するたびに、「私は教師に向いているのだろうか」と考えてしまうことがありました。

教師になったからといって、すべての仕事が得意なわけではありません。

生徒指導が得意な先生もいれば、授業づくりが得意な先生もいます。保護者対応が上手な先生もいれば、事務仕事を丁寧に進めることが得意な先生もいます。

それなのに、自分が苦手なことに直面すると、教師としての自分全体に自信が持てなくなってしまうことがあります。

もしあなたも同じように悩んでいるのなら、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいことがあります。

それは、苦手なことがあるからといって、教師に向いていないとは限らないということです。

第2章 苦手なことがあるからといって、向いていないとは限らない

生徒を指導する力が不足していると自覚したとき、私は絶望的な気持ちになりました。

生徒をうまく動かせない。注意しても、思うように伝わらない。

そんな自分を見ていると、教師として大切なものが欠けているように感じてしまったのです。

でも、あるとき、一度立ち止まって考えてみました。

自分には足りないものがある。それなら、自分にできることは何だろう。

私たちは、自分に足りないものばかりに目を向けてしまいがちです。

特に、真面目で繊細な人ほど、うまくいかなかったことを何度も振り返り、「あのとき、もっとこうすればよかった」「自分の力が足りなかった」と考えてしまうのではないでしょうか。

もちろん、反省することは大切です。失敗から学ぶことで、次に生かせることもあります。

ただ、反省することと、自分を否定することは違います。

できなかったことばかりを数えていると、自分がすでに持っている力に気づけなくなってしまいます。

そこで私は、自分の長所だと思うことを考えてみました。

  • 生徒同士の微妙な距離感を敏感に察知できる。
  • 生徒が「楽しい」と言ってくれるような授業を作れる。
  • コツコツと計画を立てて、物事を進めることができる。
  • 丁寧に仕事を進められる。

こうして書き出してみると、苦手なことばかりではないと気づきます。

私は以前、自分の真面目さをコンプレックスに感じていました。

もっと要領よくできたらいいのにな。もっと気楽に考えられたらいいのに。

そんなふうに思うこともありました。

でも、その真面目さを評価してもらい、教務部長という役職を任されることになりました。

自分では短所だと思っていた部分が、別の場面では長所として評価されることもあるのです。

もちろん、役職に就いたからといって、すべての仕事が得意になったわけではありません。なれない仕事について、分からないこともたくさん出てきて、大変なことがたくさんあります。

それでも、自分が苦手なことだけで、自分の価値を決めなくてもいいのだと思えるようになりました。

あなたにも、きっと何なの長所があるはずです。

生徒の小さな変化に気づけることかもしれません。授業の準備を丁寧にできることかもしれません。困っている人に自然と声をかけられることかもしれません。

大きなことでなくても構わないので、ぜひ一度、自分の長所を紙に書き出してみてください。

自分では当たり前だと思っていることが、実はあなたの強みになるかもしれません。今は、自分の中に何が眠っているのか考える時間にしていきましょう。

第3章 周りの先生と比べすぎない

自分の長所を考えることと同じくらい大切なのが、周りの先生と比べすぎないことです。

頭では分かっていても、実際には難しいですよね。

周りに、生徒を上手に指導できる先生がいる。生徒を笑わせるのが得意な先生がいる。保護者対応も仕事の段取りも、そつなくこなす先生がいる。

そんな姿を見ると、自分には何ができるのだろう、と落ち込んでしまうことがあります。

でも、学校にはいろいろな性格の先生がいます。

毅然とした態度で生徒を指導することが得意な先生もいれば、ユーモアで生徒との距離を縮める先生もいます。生徒の小さな変化に気づくことが得意な先生もいれば、計画的に仕事を進め、周りを支える先生もいます。

それぞれに得意なことがあり、苦手なこともあります。

もちろん、個性があるからといって、必要な指導をしなくていいわけではありません。教師として身につけなければならない力は、少しずつ学んでいく必要があります。

ただ、周りの先生と同じやり方ができないからといって、自分には価値がないと考える必要はないのです。

大切なのは、ほかの先生のよいところを参考にしながら、自分に合った方法を見つけていくことだと思います。

例えば、私は迫力のある叱り方が得意ではありません。

だからといって、無理に怖い先生になろうとしても、うまくいかないかもしれません。

それなら、自分の性格を生かしながら、必要なことを生徒に伝える方法を考えていけばいい。

そう考えるようになりました。

もし今、自分には何の取り柄もないと感じていたとしても、焦らなくて大丈夫です。

自分の役割は、最初からはっきり分かっているものではありません。いろいろな経験を重ねる中で、自分にできることが見えてくる場合もあります。

周りの先生と比べて落ち込む時間を、少しだけ自分自身を知る時間に変えてみませんか。

第4章 自分なりのやり方を見つけていく

では、自分の苦手なことと、どのように向き合っていけばいいのでしょうか。

私が大切だと思っているのは、試行錯誤を重ねることです。

学校で働いていると、つらいことがたくさんあります。

生徒との関係がうまくいかない。保護者から厳しい言葉をかけられる。仕事が思うように進まない。

自分なりに頑張っているつもりでも、うまくいかないことはあります。

そんなとき、「自分には向いていない」と結論づけてしまうのは、少し早いかもしれません。

もしかすると、今の自分に合った方法がまだ見つかっていないだけかもしれないからです。

私自身も、日々、いろいろなことを考えています。

例えば、保護者と話すときには、どのように伝えればこちらの意図が正しく伝わるのか。周りの先生に相談したり、助けてもらったりするためには、普段からどのような関わり方をすればよいのか。

自分の教科である英語についても、生徒にもっと楽しんでもらえる授業にするにはどうしたらよいのか、と考えています。

毎日すべてを完璧にできるわけではありません。

失敗することもありますし、思うような結果が出ないこともあります。

それでも、うまくいかなかったときに、「自分はダメだ」と考えるだけで終わらせず、「次はどうすればいいだろう」と考えるようにしています。

一度の失敗で、すべてが決まるわけではありません。

方法を変えてみる。周りの先生に相談してみる。本や記事を読んで、参考になる考え方を取り入れてみる。

できることを少しずつ試していけばいいのだと思います。

そして、試行錯誤をするときには、自分の性格を無理に変えようとしすぎないことも大切です。

私は、声を荒らげて生徒を威圧することが得意ではありません。

だからこそ、自分にできる関わり方を考えてきました。

苦手なことを克服するために努力することと、自分の得意なことを伸ばすこと。その両方があっていいのだと思います。

教師として働いていると、何年経験を積んでも、悩みがなくなるわけではありません。

私もまだまだ勉強中です。

それでも、今の自分にできることを考え、少しずつ試していくことはできます。

何歳になっても、試行錯誤を続けていけばいい。

私はそう思っています。

第5章 まとめ

教師をしていると、自分には向いていないのではないかと感じる瞬間があります。

周りの先生と比べて落ち込んだり、思うように生徒を指導できず、自分の力不足を感じたりすることもあるでしょう。

私自身も、生徒指導が苦手で悩んできました。

でも、苦手なことがあるからといって、教師に向いていないとは限りません。

自分には何ができるのか。どんなことなら得意なのか。

一度立ち止まって考えてみると、今まで気づかなかった自分の強みに出会えるかもしれません。

もちろん、苦手なことをそのままにしていいというわけではありません。必要なことは学びながら、自分なりのやり方を探していけばいいのだと思います。

周りの先生と同じようにできなくても、あなたにはあなたのよさがあるのです。

私も、まだまだ試行錯誤の途中です。

これからも失敗したり、悩んだりしながら、自分にできることを一つずつ増やしていきたいと思っています。

もし今、教師に向いていないと感じているのなら、どうか自分の苦手なことだけで、自分自身を判断しないでください。

あなたには、まだ気づいていない強みがあるかもしれません。

一緒に悩みながら、少しずつ、自分らしい教師のあり方を見つけていきましょう。


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